大規模で複雑なシステムを開発する場合、作業条件や条件を適切に文書化する必要があります。その目的で作成するドキュメントがSOWです。一般に、サービスプロバイダー(請負業者)がSOWを作成します。マスターサービス契約(Master Service Agreement:MSA)や提案依頼書(RFP)と一緒に用意する場合があります。
SOWの書式
SOWの書式は、業種によって様々のようですが、主要なセクションは業種に関係なく共通します。以下は主要なセクションです。
1.Scope/範囲
このセクションでは、技術的な要求事項ついて説明します。システム開発における具体的な作業内容、ハードウェアやソフトウェアの機能要件などを定義します。また、「スコープ外」の要件についても、明記する必要があります。
2.Location/場所
このセクションでは、作業場所について記載します。要員や作業条件についても記載します。
3. Timelines/開発スケジュール
本プロジェクトの開発スケジュールについて記載します。開発期間、保証期間、メンテナンス期間などが含まれています。期間の要求に加え、要求を達成するために要する総工数についても記載します。
4. Delivery schedule/納品スケジュール
このセクションでは、納品物や納品スケジュールについて記載します。
5. Standards/規格
このセクションでは、開発で準拠する規格(例えば、コーディングルール、テストガイドラインなど)を定義します。すべての納品物は、このセクションで定義されている対応する規格に遵守する必要があります。
6. Acceptance Criteria/受入基準
このセクションでは、クライアントが成果物を受け入れする時の最低要件と判定基準について説明します。
7. Contract and payments/契約と支払い
サービスプロバイダーと契約するには、数多くの契約の種類があります。
まとめ
SOW は、プロジェクト管理のために非常に重要なドキュメントで、作業範囲や契約について定義します。
プロジェクトの関係者全員がSOWの内容をしっかり理解して、忠実に守る必要があります。
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